海洋生物絵本界(!)の永遠の傑作『われから』に続いて、再び「わ」で始まる平仮名タイトルの傑作が登場しました。
現役科学者の青木優和先生(東北大学)と
科学者&絵本画家の畑中富美子さんという
最強コンビの再来です。
知る人ぞ知るワレカラが主役だった前回とは打って変わり、超おなじみの海藻がまんまタイトルの絵本『わかめ』。
ワカメなら知ってるよーん。
ところがどっこい、読んでみたらビックリします。生きざまが、けったい過ぎて。
店頭で台所で慣れ親しんだ相手なのに、
ここまで「なんじゃこりゃ!」な奴だったとは。
絵本『われから』と『わかめ』は仮説社の魅惑のシリーズ「海のナンジャコリャーズ」の第1作と第2作です。
巻頭と巻末の大きい人向けの「ふろく」も充実していて、親子で満足 ♪
『われから』から愛読している我が家では、畑中さんの絵がさらに上等になっていることに驚きの声が上がり、特に最後のページが好評でした。
(跳び上がっている猫ちゃんの可愛さも絶品。)
私は出だしのワカメの味噌汁の絵から感激し、海の中の “海藻の森” の美しさにうなり、コシダカガンガラの存在感にヤラレました。
期待した通り、青木先生の脱力系マンガも健在です。癒やされます。今回は仮説社公式Twitterも必見です。
青木先生の文章で、配偶体時代を経る生物の不思議な命の循環を子どもでも理解できます。
ヒトとは全く異なるサイクルで生きる彼らが食卓に来てくれる喜び。
良い状態の海や漁業・水産業者さんたちの働きがあってのおいしいワカメ。昨晩も噛み締めました。
この絵本、ふろくに実験方法などもあるので、
学校の理科や生物科の先生にも良いと思います!