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海ライター・海洋ジャーナリストの瀬戸内千代のホームページです。

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私の活動

イチオシのNPOや企業や映画の応援やお手伝いも、私のライフワークです。

海に関わる仕事と学業を推進しつつ、女性たちが問題解決のために議論し、意見を社会に発信する活動をする任意団体「海の女性ネットワーク」に参加しています。

海ごみ問題をはじめ、海岸環境の保全活動に長年取り組んでいるNPO法人OWSは、会員向けに「季刊エブオブ」を発行しています。私はいちボランティアですが現在、この媒体の副編集長を仰せつかっています。特集はウェブで公開されていますので、是非ご一読ください。たくさんの素晴らしい先生方が執筆にご協力くださり、読み応えがある記事ばかりです。

環境問題の多くは世代を超えて、まだ生まれていない子どもたちにまで影響を与えます。微細なプラスチックによる汚染も、すでに海洋だけではなく大気や土壌を含む全球にまん延しています。子どもたちには何も責任はないけれど、これまでの大人たちの先見性の無さや対策の不手際をお詫びしつつ、問題意識を共有してもらって解決を目指さないといけません。

オススメの映画 → 佐竹敦子監督のドキュメンタリー映画「マイクロプラスチックストーリーぼくらが作る2050年」予告編。公式ホームページ： https://www.microplasticstory.org/

認定特定非営利活動法人アースウォッチ・ジャパンの科学調査に参加しませんか？フィールドに出て専門家と交流しながら得がたい体験ができます。海に限らず、国内外のいろいろな調査に市民を参加させてくれる「アースウォッチ」は、国内調査参加者募集サイトで随時、参加者を募っています。調査によっては、大人気ですぐに枠が埋まってしまいます。

参照）干潟の市民調査の参加レポート ↑ をgreenz.jpに書きました: 3.11の大津波後、海辺の生き物はどうなった！？科学者と市民が一緒に調査をする「アースウォッチ」で見つけた、“生物多様性の復興”のこと

大西暢夫監督のドキュメンタリー映画「水になった村」は、山や川と上手につながって生きていた人たちの貴重な記録映像でもあります。大きな価値を秘めた自然環境や、そこに蓄積された暮らしの知恵や伝統の痕跡がダムの底に沈み失われてしまいました。喪失感に胸が痛みますが、心温まる場面も多く、とても好きな作品です。偶然、監督（写真家でもある）がご近所さんだった時期があり、見沼田んぼの中の畑に遊びに行ったりしました。その後も楽しい交流に混ぜていただき素敵な方々と出会えました。そういう面白い渦を周囲に生み出す大西監督の人間味が、作品にもあふれています。

予告編はこちら↓

下流の都市人口は川の両岸にまで密集し、洪水から身を守るために、上流の少人数を札束で追い立て、貴重な自然共生型の暮らしを川に沈めてきました。利水や発電のためにダムを開発したのは確かに偉大な知恵だったかもしれません。でも、山と海をつなぐ美味なニホンウナギを絶滅危惧種にしたり、魚にあふれる川で遊んでいた子どもたち（川がき）を絶望させたり、砂を運ぶ川の機能を殺して各地の砂浜を減退させたり、縄文時代から続く貴重な知恵や文化を水没させたり、数々の負の影響を知ってしまうと、この狭い国土に巨大ダムを増やし過ぎたのは浅知恵だったと思います。老朽化ダムの維持管理の苦労を子孫たちに押し付けて私たちの世代さえ良ければいいのでしょうか。「巨大ダムの可否」は、急峻な川だらけの日本に暮らす人全員が無関心ではいられない大きな課題です。

2020/10/26追記

完成した八ッ場ダムを見に行きました。土木の専門家の話を聞きました。そして、2010年の記事ですが竹村公太郎氏の文章（例えばコチラ）など読みました。インフラを整備してリスクに備える側にも正義があり、全ての巨大ダムが不要とはとても思えなくなりました。しかし全部が絶対に必要だったのか？今から復元できる自然はないのか？という問題意識は消えず、引き続き考え続けたいと思います。

2021/2/22追記

「温暖化によって冬の雨は増えますが、雨は積もることなく河川に流れていってしまいます。天然のダムでは、冬季に水を十分に貯めることができなくなるかもしれません」という研究者の言葉を読みました（2021.01.29 Gyoppy! 掲載：気象庁気象研究所川瀬宏明氏インタビュー記事より）。天然のダムだけで絶対に賄えると言い切るのも、巨大ダムは絶対に不可欠と言い切るのも、どちらも極論なのかもな、と再認識しました。限られた税収の中で、すでに文化や自然を壊して作ってしまった巨大ダムのうち必要性が明らかなものは上手に長持ちさせて、自然に戻したほうが利点の多いダムは老朽化と共に壊していく。人口の分布なども勘案してバランスよく計画していく必要がありそうです。

大西監督の新刊『ホハレ峠』を読むと、ダムに沈む徳山村に最後まで残って生活し続けた一人のおばあちゃんの心の奥底にある哀しみや、山深い谷間の村で脈々とつむがれてきた歴史の重みを感じ取ることができます。日本の近代史の記録としても貴重な、イチオシの1冊です。

「聞き書き甲子園」という取り組みをご存知ですか？高校生がそのみずみずしい感性で自然と共に働く名人と向き合い、その職業や人生を聞き取り記録するイベントで、もう20年近く続いています。成果をまとめた『聞き書き作品集』を読むと、日本全国に、こんなにたくさんの森や川や海の名人がいることに驚かされます。それと同時に、後継者も絶えて後は消えていくばかりの技や伝統の多さにもショックを受けます。日経BPの森の取材でご一緒した澁澤寿一さんたちに、この素晴らしい取り組みを教えていただき、映画「森聞き」の宣伝を少しだけお手伝いしました。後年「海の名人」枠が新設されたタイミングで、恩師の紹介で西伊豆の海女さんを推薦したところ、実際にその海女さんに高校生が会いに行って聞き書きをしてくれて感激しました。「甲子園」という名の通り、プレイヤーは高校生のみ。たった3年間のチャンスです。高校生のお子さんがいる方、要チェックですよ！

身近なお子さんに、サステナブルな木のおもちゃはいかが？樹液を採った後のゴムの木を燃やさずおもちゃに生まれ変わらせた素敵なタイの木製玩具メーカー「プラントイ」。理科実験器具の会社に就職したばかりの頃、展示会で日本総代理店の社長さん（当時は独立前で某おもちゃメーカーのお名刺でしたが）と出会い、プラントイの理念を教えていただき心打たれました。そして後年、自分が産んだ子にも買って、一緒に遊んで良さを体感しました。そのおもちゃは友人のお子さんに引き継いだので、きっと何人もの赤ちゃんが遊んだと思います。大切な子どもたちのそばには、想いのこもった温かいモノを。下のサボテンは、子どもが大きくなってから購入してインテリアとして楽しんでいます（もちろん時々遊びます♪）。気になった方は画像をクリックして、日本語でお買い物ができるプラントイジャパン社サイトへどうぞ!!

商品例）サボテンバランスゲームモノクロ版

「うみひるも」は、海草学者の向井宏先生が主宰する任意団体「海の生き物を守る会」が隔週で発行していたメールマガジンです。先生が研究していたジュゴンが常食する海草ウミヒルモが媒体名の由来。向井先生をはじめ、生態学・生物学の大御所たちが歴代、精力的に連載エッセイを書き下ろしてくださいました。私は2012年から8年間ほど編集お手伝いを続けてきましたが、2020年秋に向井先生が代表を引退されることになり、惜しまれつつ265号を持って休刊となりました。バックナンバーがウェブから読めますので、是非ご活用ください。

魅力的な生き物にあふれる健全な海洋生態系を維持するために、持続可能な漁業は欠かせない要素です。というわけで、MSC認証のニュースを追いかけて取材していたところ、縁あって、MSC公式ブログのライター役を拝命し、2017年春から不定期に現場取材と原稿作成を担当しています。店頭で青地に白字の「海のエコラベル」を見かけたら、その背後には「豊かな海を未来に残すぞ！」と覚悟を決めた素敵な漁業者さんたちがいます。是非、優先的に選んでくださいませ！