greenzの編集者さんにお声がけいただいたのを機に、
昨年から東京国際映画祭に通っている。
あいにく昨年、私が気に入った作品は日本での上映がなく、
告知につながるような媒体での記事化ができなかった。
そして今年は、コンペティション部門の映画を2本だけ
プレス枠で見に行ったものの、やはり記事化は無理そうだ。
1本目は、主人公が編集者という設定だったので選んだ。
スペインで話題になった小説を映画化したということで、
確かにストーリーは巧みでグッと引き込まれたのだが、
・患者を閉じ込めない精神科医療を日本でも進めよう
という動きがある中で、この映画の描き方はどうなの?
・空想シーンとはいえ猟奇的な場面が苦手(個人の感想です)
・女性が男性の犬に。比喩的なストーリーにしても不快。。
・本作に限らず割と映画はエログロ系が多いのが残念だなー。
という微妙なジャリジャリ感が心に残ってしまった。
2本目は、戦場カメラマンの先駆者の苦労を描いていて、
言葉も通じない異人種間の友情や、フェイク報道批判、
写真家のポリシーなど共感する場面も多々ありつつ、
・そもそも世の中からなくなってほしい戦争がテーマ
なので積極的にこの映画を広めようとは思えない。
・主人公の家族に降りかかる不幸とか巻き込まれる
民間人とか、とにかく戦争はむごいばかりで救いがない。
・戦時下は裏切りや盗みは当たり前。おまけに戦地は
男だらけで性産業も必ず発生するという描写。リアル
にそうなのかもしれないが、女性として見たくもない
シーンがいくつか。女優というのは脱がないと仕事に
ならないのだろうか。脱ぎたがる女性を起用しただけ
なのだろうか。男性の映画俳優が同じぐらいのリスク
を負っているとは思えないしなー。なんかモヤモヤ。
というわけで、こちらも微妙。監督は絵画も好きだ
そうで、そういう美的感覚が生かされた作品であり、
それを褒めている人もいたから、美術作品として
鑑賞できる人には良いのだろう。確かに美術館の絵も
裸体だらけ。男性の彫像もあるが圧倒的に女性が多い。
でも映画館で生身の女性の裸体をいちいち見せられる
のは私は好きではない。あくまでも私個人の感想です。
いずれも役者さんはすごく上手で魅力的だったし、
映画としては優秀だと思う。でもね。という感じ。
近年、#MeToo の盛り上がりで明らかになった通り、
従来のハリウッドはセクハラの巣窟だったのだろう。
その流れは改善されつつあるはずだが、SDGsの5番
にある「すべての女性や女の子に力を与える」という
目標に向かっている映画作品は、まだまだ少数派かも。
少なくとも私は2作品とも少しゲンナリした。
まだ映画祭は5日まで続くけれど、別件との兼ね合いで
もう見に行けない。今年は心なしかP&Iというプレス枠で
鑑賞できるチャンスが昨年より少なくて、あらかじめ
狙っていた作品はどれも見れずに終わりそうだ。
というわけで、今年も媒体への記事化は難しい。
この独り言ブログも公開モノではあるのだけれど、
2年連続で一般記事に起こせず心苦しい。
来年以降も参加が許されるなら、次こそドカンと
自分的に大当たりな作品と出会いたいものだ。
私が見た2本。
「列車旅行のすすめ」
「戦場を探す旅」
今年の東京国際映画祭はポスターにも要注目。
日本語(カタカナ)でも英語(アルファベット)でも
「東京フィルム」と読めるトリックアートのような
デザインなのだ。福島県やれいわ新選組に関する
映画も上映されているようだし(こちらで検索を)
お時間のある方は是非お出かけを〜。残り4日です!