海辺で遊ぶ人たちの間では数十年前から大きな懸念事項だったプラスチックごみが、ようやく国際的に大きな課題と認識されて、まだ解決は遠いものの、少しだけホッとしているところです。
メジャーな課題になると何となく遠目になって手を引きたくなる私ですが、昨年の大仕事(『海洋白書2019』の巻頭特集『なぜプラスチックが海の問題なのか』の制作お手伝い)に続き、今年はgreenz.jpでもプラスチック問題に関する企画を立て、スローペースながら連載を始める予定です。
というわけで、先日は勉強のため、東京経済大学で開催された環境シンポジウム「今、世界の海で何が起こっているのか?- 考えよう、今すぐ私たちにできること-」に参加してきました。
減プラの必要性を明確に打ち出しておられる東京農工大学教授の高田秀重先生や、共同通信社の井田徹治さん。そしてサンゴ研究者の東京経済大学准教授の大久保奈弥さん。あいにく前後の予定がありバタバタで全くご挨拶できず残念でしたが、お話の内容もスライドも、いずれも素晴らしかったです。そこで知った本がこちら。
クレヨンハウスの冊子で、「いますぐ脱プラスチック」という頼もしいタイトルの特集です。
そのほかに今、読み始めているのが、素敵なウェブサイト「プラなし生活」運営人の中嶋亮太さんのこの本。
以前、プラなし生活のお兄さんサイトのような「プラスチックの海」を知って、取材の際に何かと勉強させていただき、引用文献まで詳細に記載されているので執筆者はタダモノではないぞ!と察知してご連絡したところ、匿名希望の研究者さんだったのです。その方が本名をカミングアウト(!)して本を出されたと知り、慌てて購入しました。岩波科学ライブラリーからのご出版。さすがです。
そして、もう1冊が、こちら。
水Do!ネットワーク代表の瀬口亮子さんのご著書です。同ネットワークがプラスチックに限らず使い捨て容器全般の削減を目指して開設した「リフィル・ジャパン」という活動プラットフォームについて、先日オルタナで記事にしましたが、やや不完全燃焼でしたので、瀬口さんに長時間お付き合いいただき取材を決行!
上記ご著書も参考に今インタビュー記事を書いているところです(後日追記:同じくオルタナに掲載されました)。リフィル(給水)が当たり前の社会になれば、町中にあふれているペットボトルごみも少しは減るでしょう。とても大切な取り組みです。
脱プラ減プラ社会の実現に向けて、最後に動画のご紹介です。いま某媒体にご寄稿いただき(後日追記:Ocean Newsletterに掲載されました)お世話になっている東海大学海洋学部博物館(海洋科学博物館)学芸員の伊藤芳英さんが出演されています。なんでも飲み込んでしまう深海魚ミズウオに、私たちが出したごみが半世紀にもわたって迷惑をかけ続けている事実を、多くの人が見るべき&知るべきだと思います。
というわけで、本日は具体的な生活のアイデアというより、「目指せ!減プラ!!」というスローガンを胸に進めている仕事の断片をご紹介しまして、お開きといたしますーー。