高知の立派な図書館

高知城に古くから残る「大手門」にちなんだ

「オーテピア高知図書館」に行ってきました。

 

息子が高知の大学に進学するか未定の頃から

何度か通っている場所。なんだかんだと親が

高知まで同行する場面もあり、そんな時には、

ここにパソコンを持ち込んで仕事をしました。

 

とにかく居心地がいいのです。わが町さいたま

も相当な図書館王国で、浦和駅東口のパルコの

中央図書館もかなり立派ですが、オーテピアに

入って、うーん負けたかもー!と思いました。

 

元小学校が少子化のため廃校になり、その跡地を

活用して2018年夏にできたばかりだそうです。

 

高知県立図書館と高知市民図書館本館を兼ねた

客船にも見えるような大きな建物で、日曜市で

有名な高知城前の通りに面して、私が敬愛する

寺田寅彦先生の銅像が立っているのも好ましい。

 

台座には「ねぇ君、ふしぎだと思いませんか?」

という純粋な科学的好奇心を大切にしていた

寺寅ならではのセリフが刻まれています。

 

銅像の目線の先にあるのは、高知県立

高知追手前高等学校。寺寅の母校とのこと。

 

少しずつ高知に馴染みつつある息子が教えて

くれました。先日は城下にある寺田寅彦記念館

で職員の方と3時間?も話し込んできたそうです。

長居を許し付き合ってくださった優しい職員さん、

ありがとうございました。私も再訪したいです。

(このサイトの自己紹介にある写真の日が初訪問)

 

話をオーテピアに戻して、ここの施設に感心した

のは、南海トラフ大地震を見越した防災ビルでも

ある点です。

 

ウェブで見つけたパンフレットから引用します。

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防災機能について

・ 1階と2階の間に免震装置を設ける中間免震

構造とするとともに、1階のオーテピア高知声

と点字の図書館の利用者スペースは、部分免震

(床免震)とします。

・ 津波浸水対策として、エントランスホールの

出入口や地下駐車場の入出庫ブースなどに止水板

を設置します。

・ 津波避難ビル(指定予定)として、3千人の

収容を想定し、3日分の水・食料などを備蓄

できる倉庫を設置します。

・ 自家発電装置は、72時間稼働できる燃料を

備蓄します。

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3000人の3日分って、すごいですよね!!
もともと四国は親類が多いのですが、息子が
住むようになってから、ますます、
九州や四国の土砂災害警報などが目に付きます。
火山や地震の危険性だけではなく、気候変動に
伴って激化する雨や風の影響もモロに受けて
しまう自然災害の先進地なのだな、と再認識。
今回は、ジョン万次郎と高知大学農林海洋科学部
の取材のため、初めて、梅雨シーズンの高知で
数泊、過ごしました。
全身を包み込むミストサウナのような湿気に
ビックリ。折り悪く飛行機が飛ぶかどうかという
台風に遭遇しましたが、関東で普段びくびくして
いたのは、勢いが減衰した後の台風なんですね。
高知の若い台風はイキが良いというか、雨なんて
真横に流されて傘は役に立たず、アーケード街
にいても、なぜか霧雨に濡れました。
船が出なくて南の島に取り残されるのが珍しく
なかったダイバー時代の「自然には勝てないなー」
という諦観を久しぶりに味わいました。
晴れた日の素晴らしい景色に癒やされる一方で、
なかなか過酷な一面も持つ高知暮らしですが、
せっかくだから、4年間うんと楽しんでほしい。
でも浸水があり得る市街地では、なるべくなら
災害に強いオーテピアの中で過ごしてね……と
息子に言ってしまう過保護な母親でございますー。
※写真は、迫り来る台風の中、欠航の知らせに
怯えつつアーケード街から撮影したオーテピア。
左に写り込んでいるのは、高知県内に5店舗しか
ないスタバでーす。

 

追記2019.7.25

晴れた日(息子の入試日2019.2.25)に撮影した立派な正面姿はこちら。