このページでは、直近で携わった仕事や、世に出た記事などを記録していきます。瀬戸内千代の実績全般については、Profile をご高覧ください。
2024/12/20
Ocean Newsletter第585号に、担当させていただいた著者3人の記事が掲載されました。池上隆仁さんのご寄稿「北極海における海洋プラスチック循環の解明を目指して」と、藤岡勝之さんのご寄稿「プラスチック汚染に関するデータ整備と利活用の促進~「Atlas of Ocean Microplastic(AOMI)」の公表~」と、磯部作さんのご寄稿「市街地の水路と海ごみ問題」です。プラスチックの国際条約の議論が少し進み、世間の関心も高まっているかと思います。主に街で発生して海に入ったプラスチックごみが、非常に細かくなり、極地を含む世界中の海にくまなく広がっている深刻な現状を、年の瀬に再確認する号となりました。
2024/12/11
宮城県南三陸町には「南三陸いのちめぐるまち学会」という分野横断型のユニークな学会があります。こちらの3回目の大会に、昨年に続きレポーターとして参加させていただきました。レポートはこちら。お話を聞かせてくださった皆様、特に、元気な生徒児童の皆さん、どうもありがとうございました。学者も市民も老いも若きも多彩な顔ぶれが集まり、垣根を越えて前向きな議論を重ねる素敵な会合なので、益々の発展を心からお祈りしております。南三陸町の今が気になる方は要チェックです。
2024/12/05
Ocean Newsletter第584号に、赤嶺淳先生の「地域あっての地域捕鯨〜フェロー諸島のキリスト教化と相互扶助〜」が掲載されました。『ナマコを歩く』など、ご著書が多数あり、長年ブログ「ナマコのまなこ」を執筆されていた先生です。そのブログに代わる今後の発信媒体として、今年お仲間と立ち上げられたのがウェブジャーナル「KIWA」です。こちらも是非ご一読を。
2024/11/05
Ocean Newsletter第582号が発行されました。この号は企画から担当させていただいた5本の記事が一気に掲載され、僭越ながら事務局だよりまで担当し、とりわけ思い出深い号となりました。ご協力くださった著者の皆様に心より感謝しております。
2024/09/30
esse-senseにサントリー SunRiSEプログラムに採択された研究者、金尚宏さんの記事「原始生物から受け継いだ体内時計、その鍵を握るのはカルシウムだった」が掲載されました。私たちは毎日、起きる、食べる、寝るの繰り返しの中で体のリズムを感じながら生きていますが、その「時計」が太古から脈々とDNAに刻まれてきたことを知ってジーンとくる取材でした。私の都合で制作に非常にお時間をいただいたにもかかわらず、温かく迅速にご対応くださった金先生とサントリー社の皆様のお人柄にも心底ジーンとしました。
2024/08/30
環境DNAを利用した生物多様性観測網「ANEMONE(アネモネ)」のホームページ(TOPICS欄)に、各地の環境DNA調査のレポートを書かせていただいています。今回は、能登半島にお邪魔しました。記事はこちら。震災後の定期的なサンプリングの重要性、半年経っても大震災の被害が生々しい街の様子、先生方の覚悟や、その作業の手際の良さ。いろいろなものに目を見張りつつ、たくさんメモを取りました。日帰りとは思えない濃厚な時間でした。ご協力くださった皆様に感謝です。
2024/08/26
greenz.jpに「温暖化を止めるために、海に藻場を再生する。全国各地の「ブルーカーボン」活動をつなぐ枝廣淳子さんが、「未来は地域にしかない」と語る理由」が掲載されました。熱海でブルーカーボンの取り組みについて伺ってきました。私が環境ライターとして走り出した頃(15年以上前)から勉強や取材で何度も参加者や記者の一人としてお会いしてきた枝廣さんに、個別の取材という形でお時間をいただいたのは初めてでした。それも海、しかも恩師が専門としていた海藻をテーマにお話を伺うことになるなんて。←これは嬉しかったけれど、海藻の二酸化炭素吸収に多くの人が頼りたくなるほど温暖化が進行するなんて。30年以上前から海藻の大切な役割を発信し温暖化を心配していた天国の恩師に報告するのが心苦しいです。
2024/08/02
esse-senseにArCS IIの研究者、青木輝夫さんの記事「地球の温まりやすさを変える雪や氷の「アルベド」を正確に計算するために」が掲載されました。南極での壮絶な体験談が印象的です。地球環境の今を記録するために、極地もいとわず世界中に出掛けて観測してくださっている研究者たちのおかげで、創作でもなく大げさでもない温暖化のリアルが見えてきます。現場のお話を発信できる幸せを今回も噛みしめながら制作しました。
2024/07/07
大震災前後の海を調査している科学者たちに同行して、能登半島にお邪魔しました。崩落している山々、段差が大きくて通れない道路、地震と火事で壊れてしまった街を見て、ものすごい揺れだったことが想像できました。2011年に訪れた震災5カ月後の南三陸町と比べると、震災後半年の能登半島は人影がまばらで、とても静かで、ボランティアも金沢大学のビブスを着けた若者を少し見かけただけでした。そんな状況の中でも踏みとどまって教育・研究活動を続ける先生たちには本当に頭が下がります。
2024/07/01
国立科学博物館発行の科学情報誌 milsil(ミルシル)の100号「『milsil』の17年間の日本人のノーベル賞受賞」特集の編集を、ミュール社のスタッフとして担当しました。素晴らしい先生方や編集チームのおかげで、久しく敬遠していた素粒子物理学の面白さを50歳にして知りました。九後太一先生のインタビューと書き起こしを担当できたことも大変光栄でしたし、大隅良典先生、大村智先生、山中伸弥先生、吉野彰先生にメッセージをお寄せいただけたことも非常に嬉しかったです。母校の筑波大学ギャラリーを再訪して朝永振一郎先生の人生とじっくり向き合えた時間も幸せでした。今回の取材で国立国会図書館国際子ども図書館の空間で過ごす楽しさも覚えました。
追記:幸運なことに、ノーベル賞を特集したmilsil 100号が発売されたその日に、電気を通すプラスチックを発明した白川英樹先生(2000年ノーベル化学賞受賞)に直接ご挨拶させていただくことができました。日本科学技術ジャーナリスト会議の創立30周年記念パーティー会場にお越しくださっていたのです。筑波大学ギャラリーで予習していた母校の偉人。いざ目の前にすると上手にお話ができませんでしたが、発売間もないmilsilを1冊持っていたため、白川先生に手渡すことができました。
2024/06/20
Ocean Newsletter第573号の事務局だよりが掲載となりました。これまでアート系では映画の取材が多かったのですが、これを機に初めて美術展の内覧会にお邪魔しました。撮影自由、各自解散など、慣れないルールが新鮮でした。すみだ北斎美術館のミュージアムショップで購入した神奈川沖浪裏デザインのボールペン、とっても気に入りました。替え芯もあるので大切に使い続けたいです。北斎の神奈川沖浪裏はパスポートの中身にも印刷されていて人によっては見慣れているし、電子マネー時代でお札をほとんど持ち歩かない人も増えているのですが、やはり多くの人の財布に北斎の海の浮世絵が入ることになるのは海好きとして喜ばしいのであります。新デザインの千円札を、いつどこで手に取ることになるのか、予想も付かないので楽しみです。
追記:この日、熱海でブルーカーボンの取材をしました。後日ご報告します。
2024/05/20
NPO法人の会報誌、季刊「Ebucheb(エブオブ)」の最新号(Vol.93)が発行されました。特集では、東北大学の井龍康文先生に「地殻変動を生き延びてきた生物たち」と題して、宮古諸島でのご研究についてご執筆いただきました。特集記事は、次号が出る頃にウェブで公開されます。
Ocean Newsletter第571号の事務局だよりを書きました。海洋ドローンがテーマの号でした。生き物を捕殺しまくる調査手法に抵抗があり生物学者の道を諦めた私にとって、生態系に対する侵襲性が低い環境DNAやドローンが普及してきたことは割と大きなニュースです。
2024/04/22
Ocean Newsletter第569号の事務局だよりを書かせていただきました。このところ、Ocean Newsletterの元編集代表の偉い先生方や笹川平和財団の名誉会長が事務局だより欄にまで目を通してくださっていることを知り、にわかに緊張感が増しています(が、やることは変わりません)。今後もOcean Newsletterという2000年から続く海専門媒体の蓄積の素晴らしさを伝えられるようにバックナンバーを引用しながら、事務局の大黒柱であるM様の的確なご指導に感謝しながら、依頼をいただいた号は粛々と担当してまいります。
2024/04/13
◇昨年度末、訪れたい場所と会いたい人がたくさんの近畿に5日間ほど滞在しました。ピカピカの新幹線「かがやき」で大宮から直通になった敦賀まで行き、福井県年縞博物館を取材。アポなしなのに運良く立命館大学の中川先生にご挨拶できました。京都では、京都大学構内に精通した大切な恩師(社会人になってからの恩師)のお一人に、湯川記念館前までご案内いただきました。筑波大学のO先輩の計らいで、立命館大学の現役とOGの秀でた元気な女性たちにもお目にかかれました。滋賀では、インタビュー取材でお話を伺った藤森照信氏の作品、たねやの「ラ コリーナ 近江八幡」のユニークな建築をようやく訪れることができました。
◇いま、国立科学博物館『milsil(ミルシル)』創刊100号記念でノーベル賞受賞者を特集するため、50歳を目前にして生まれて初めて、素粒子物理学の深淵をおそるおそるのぞきこんでいます。取材先の研究者や編集部の方々が素晴らしいため苦手意識が吹き飛び楽しくなってきました。偶然に読んだ京大入学式の祝辞で青山愛さんが引用されていたエレノア・ルーズベルトさんの言葉「You must do the thing you think you cannot do - 自分にできないと思っていることをやってみなさい」が、心に響きました。
2024/3/22
東北大学主催ANEMONE(All Nippon eDNA Monitoring Network=日本環境DNAモニタリングネットワーク)の公式サイトに、神奈川県環境科学センターの環境DNA調査の記事が公開されました。無署名ですが、神奈川県環境科学センターの長谷部さん、厚木高校と住吉高校の皆さん、にオンライン取材させていただき、記事作成を担当させていただきました。いろいろなご縁がつながって今回の発信に関わることができて、なんとも幸せな気持ちです。ANEMONEサイトでは、全国各地で次々と開催されている環境DNA市民調査を、今後も少しずつ紹介していくそうです。乞うご期待!
2024/3/21
Ocean Newsletter第565号に『海とヒトの関係学 第6巻 海のジェンダー平等へ』からの要約が掲載されました。岩田惠理さん「性転換する海洋生物─性という戦略」、明星つきこさん「男と女をつなぐ船~南スラウェシにおける船づくりに見るジェンダー観~」、桑原牧子さん「ポリネシアにおける多様な性の共生~マフとラエラエ~」の3本です。Ocean Newsletterに文化人類学的な記事がそろうことは最近あまりなかったため新鮮です。女性の筆者3名のコラボ号ということで、ついでに私も事務局だよりを書かせていただきました。ちょうど映画「スギメ」のポスターを国立科学博物館で見てU-NEXTで鑑賞したばかりだったため、思わず話題が漂流のほうへ流れましたが、結果的に過去号もご紹介できたので嬉しかったです。Ocean Newsletterには20年以上もさまざまな海のプロフェッショナルがご寄稿くださっているため、バックナンバーがとんでもなく充実しています。ぜひご活用ください。
2024/3/8
トップページのニュース(このページの記載と重複しがち)にも載せましたが、国際女性デーに出版された『海とヒトの関係学シリーズ第6巻 海のジェンダー平等へ』の編集に関わらせていただきました。秋道先生の仕事量とスピード、海の女性ネットワークでもお世話になっている窪川先生のネットワーク力、ほぼ女性のみの著者陣の論考に見る精力的なご活動内容、阪口所長の「おわりに」の名文など、いろいろな場面で圧倒され、感銘を受ける日々でした。ジェンダー問題に長く関心を持ってきた(女性として関心を持たざるを得なかった)身としては、50歳を迎える春に、こういう本の出版に携わることができて、感無量です。良い時代になってきたのかもしれない。著者の数名には海の取材を通して直接お世話になったことがあり、それも含めて非常にありがたいご縁でした。目次など詳細はコチラ。ぜひ書店や図書館で、お手にとってご覧くださいませ。
2024/3/1
国立科学博物館発行の科学情報誌 milsil(ミルシル)の98号「土器」特集の編集を、ミュール社のスタッフとして担当しました。全く専門外の分野なので事前に博物館の展示を巡ったりして必死でした。叔父が現役の考古学者なので編集期間中にアドバイスをもらいに行こうと思っていましたが、今回の特集は著者の数が多く、作業に追われてジタバタしているうちに校了の日を迎えてしまいました。まだ進行中の研究プロジェクトで多忙を極める先生ばかりでしたが、ご協力のおかげで何とか出版に間に合いました。特に、元日の震災で大変な状況だった金沢大学の先生までご尽力くださったことに深く感謝しております。
2024/2/20
Ocean Newsletter第565号に3710Lab(みなとラボ)代表理事の田口康大さんによるご寄稿「海と人とを学びでつなぐ3710Lab」が掲載されました。専門家に閉じず、海の学びを広げていく役割に転身された田口様の生き方にも興味を引かれる1本でした。この号で私は事務局だよりを書かせていただきました。いまだ日常が戻らない能登の方々に失礼にならないようデータに基づく客観的な記述に努めました。船舶による支援などがあっても全員に行き届くわけではないと思いますが、災害の絶えない国ですから、温かい助け合いが常に必要で、一つ一つを記録して広めていくことが大事かなと感じています。
2024/2/5
Ocean Newsletter第564号に長崎大学離島医療研究所の前田隆浩さんによるご寄稿「離島医療のこれから」と、佐賀大学海洋エネルギー研究所の池上康之さんの「海洋温度差発電を核とした日本版『GX島嶼モデル』」が掲載されました。海洋温度差発電も久米島の話ですし、もう1本の記事も離島ネタで、離島の特集号でした。
この媒体では珍しい医療人(長崎大学病院の先生)である前田先生によるご寄稿が実現したのも非常にありがたかったですし、ずっと気になっていた海洋温度差発電について開発50周年のタイミングで池上所長にご執筆いただけたことも光栄でした。
2024/2/1(8月に追記)
伊坪徳宏先生のご講演を書籍化するお手伝いをさせていただき、その一つが先生の単著『SDGs 時代の環境評価: ライフサイクル評価からわかること』として形になりました(伊坪先生はお手伝いした当時は東京都市大学教授でしたが、今は早稲田大学教授です)。製品やサービスが本当にグリーンかどうかは、原料から廃棄、つまり、「ゆりかごから墓場まで」を精査しなければ分かりません。「ライフサイクル」の視点はとっても大事です。ライティングを通して、たくさん勉強させていただきました。
2024/1/24
esse-senseにArCS IIの研究者、本田明治さんの記事「渦巻く冷たい寒気と極端な気象現象の関係を探る」が掲載されました。今年も初日から災害と切っても切れない日本に住んでいることを自覚させられました。この国の中でも新潟県は災害が多い、裏を返せば豊かな土地である、と本田先生は語りました。過疎化と減災に関する長年の疑問を最後に質問し、かなり明確なお答えがいただけたことも非常に有り難かったです。
2023/1/22
Ocean Newsletter第563号に掲載されたご寄稿のうち、高知大学の新保輝幸さんの「サンゴの海はいくらか?~沿岸の自然・環境資源を守ることの価値~」と琉球大学の高橋そよさんの「サンゴ礁漁撈文化の知恵と物語を紡いで」を担当させていただきました。文系の専門家によるサンゴの記事がそろうのは珍しいです。新保先生がおっしゃる通り「沿岸自然資源が大きな価値を持つ可能性を示すことで、保全の取り組みを後押し」できる発信になればと願っております。高橋先生の記事のロングバージョンは、来春発刊の書籍『海とヒトの関係学第6巻海のジェンダー平等へ』に掲載されます。多くの方に読んでほしい1冊です。
2023/12/28
esse-senseにJAMSTECの若井暁さんの記事「診断法や特効薬を見つけて金属製パイプラインを微生物腐食から守る」が掲載されました。陸上&サッカー少年の爽やかさを保ちつつ楽しげに研究を続けておられる感じが伝わってくるようなインタビューでした。事故原発の金属の健全性は日本や世界の安全にとって重大な関心事であり、微生物腐食研究の益々のご発展と、すみやかな普及と実用化を願わずにはいられません。
2023/12/20
Ocean Newsletter第561号に、鈴木允さんのご寄稿「おさかな小学校の挑戦~島国だからこそ、海洋教育を子どもたちに~」が掲載されました。鈴木さんにはMSC時代(鈴木さんはMSC日本事務所の職員、私はいち取材者から転じて公式ブログライター)に大変お世話になり、日本サステナブルシーフード協会を立ち上げられてからも、この「おさかな小学校」など視聴させていただいたり、ご活躍を楽しく拝見してきました。今回、満を持して執筆をお願いして、このように形になって大変嬉しいです!
2023/12/09
南三陸いのちめぐるまち学会の第2回大会のレポート作成を担当しました(学会サイトに掲載)。南三陸町は私の出身ゼミ(筑波大学下田臨海実験センター)のセンター長だった故・横濱康継先生が定年後の拠点とされていたネイチャーセンターがあった町です。施設は津波で失われましたが、優秀な先輩たちや大勢の仲間の力で研究拠点も機能もしっかり別の場所で継承されています(昔も今も町立施設です)。その町で、いま新しい動きとして文理融合の学会が立ち上がり、町民も学者も行政人も皆が一緒になって未来志向の話し合いを活発に続けています。とても楽しかったので来年の大会が待ち遠しいです!
2023/12/05
Ocean Newsletter第560号の事務局だよりを書かせていただきました。船と砂をテーマに書こうとした時、最初は雲をつかむような感じでしたが、バックナンバーを探ったりベテランの同誌担当者さんにアドバイスをいただいたりするうちに関連する話題がたくさん見つかりました。さすが海だけをテーマに2000年から隔週で続いている媒体は蓄積がすごいなぁと感動しました。
2023/11/30
国立科学博物館発行の自然と科学の情報誌「milsil(ミルシル)」の編集に、ミュール社委託スタッフとして隔号で参画することになりました。初めて担当した号の特集はラッキーなことに「日本犬」。多感な小中高校時代を柴犬「三太」と暮らし、愛犬と一緒に成長した私にとって、日本犬は特別な存在です。今回、天然記念物柴犬保存会理事の黒井眞器様(御年97歳!)が本誌のために原稿を書き下ろしてくださったことは望外の喜びでした。ご長女の黒井理惠様にも大変お世話になり、忘れがたい1冊になりました。
2023/11/05
Ocean Newsletter第558号に、津波防災に関する事務局だよりを書かせていただきました。その脚注※4でご紹介した神奈川県のYouTube特番「震源地・神奈川の傷跡と教訓」で関東大震災の津波体験を語っていらしゃった高嶋フジさんが、10月23日に112歳で永眠されたことをニュース(東京新聞)で知りました。語り部としての多大なご貢献に感謝を捧げお悔やみ申し上げます。
2023/10/05
Ocean Newsletter第556号に、北大の中村太士先生のご寄稿「森と川の変貌と海岸環境の保全」が掲載されました。川を見つめてきた流域生態学者の視点から海へのメッセージをいただけた貴重な1本です。この号では、巻末に事務局だよりを書かせていただきました。30年ほど前、いずれも地元の方々に連れられて、夜の海にエサをばらまき、群がる魚の中で針をひたすら上下する「引っかけ釣り」(愛媛)と、スキンダイビングをしながら魚に銛を打ち込む「潜り釣り」(小笠原)を体験しました。その後、岸辺からのお遊び釣りも、何度か少々やりました。でもよく考えたら、いわゆる一般的な海釣りは未経験だったので、今回は、海釣りに詳しい方から情報をご提供いただきました。これを機に、本格的な海釣りにも挑戦してみたいです ♪
2023/09/20
Ocean Newsletter第555号に、東大の木村伸吾先生のご寄稿「海水温上昇と海洋生態系の変化」と京大の山守瑠奈先生のご寄稿「岩礁海岸に穴を掘るウニが育む生態系」が掲載されました。ウニを取り巻く名も知られていない生き物たちの存在を山守先生の記事で知ると、木村先生のおっしゃる、温暖化の影響の複雑さがより想像しやすくなります。海洋生態系への影響は一朝一夕では見えてこないので、食用か否かには関係なく、ありとあらゆる生き物たちの基礎研究が大切だと改めて思いました。
2023/09/07
esse-senseに北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)の高倉浩樹先生のインタビュー記事「タイガに生きる人々の暮らしと文化を知り、他者理解の醍醐味を広める」が掲載されました。2時間ほどのお話の中で異文化理解のエッセンスを教えていただけたように思いました。媒体名にふさわしい1本ではないかと!(ちなみに、esse-senseは、敢えてessenceとは違うつづりになっているので、当初、真っ先に単語登録しました。)
2023/08/21
Ocean Newsletter第553号に、Matthew FROST プリマス海洋研究所国際部部長のご寄稿「世界マリンステーション連合〜地球規模の海洋の課題解決を支える国際的連携〜」(日本語リライトのみ担当)や、渋谷洋明様(内閣府総合海洋政策推進事務局 参事官補佐)のご寄稿「海洋教育情報プラットフォームによる好事例の発掘」(編集の一部を担当)が掲載されました。最終ページに新設された「事務局だより」には、今号は私が海展の告知を書いています。陰ながら編集に参加してきたOcean Newsletterに、ついに名前が載りました。これで、事務局公認のフリーランス編集者として、いくらか示しが付いたでしょうか。私だけアドレスもGmailですし、これまでご協力くださった著者様にとっては、やや怪しげな印象だったかもしれませんが、ご安心いただけましたら幸いです。
2023/08/05
Ocean Newsletter第550号に、渡辺綱男様(国連大学サステイナビリティ高等研究所プログラムマネージャー、自然環境研究センター上級研究員)のご寄稿『自然再生推進法施行から20年』と、長谷成人様(東京水産振興会理事、海洋水産技術協議会代表・議長、元水産庁長官)のご寄稿『洋上風力発電の沖合展開に大切な視点』が掲載されました。法制度による裏付けと国民の理解や協力(必要なら法改正)がなければ自然再生も洋上風力も進まないため、海洋政策は案外身近だし大切なテーマです。
2023/07/27
パタゴニア プロビジョンズ(アウトドアブランドpatagoniaの食品部門。サステナブルでおいしい缶詰やキャンプ食などを扱っている)のメールマガジンが、少し前の記事「海に潜るシェフ」を改めてご紹介くださいました。海に潜る生江シェフは、2023年春に見事、修士号を取得されました(祝!!)。製本された修士論文が、生江シェフのお店では手に取って見られるそうですよ。
2023/07/11
esse-senseに北極域研究加速プロジェクト(ArCS II)の西本健太郎先生のインタビュー記事「国境のない海や混沌とした国際情勢に、どうやって秩序を形成するのか」が掲載されました。今こそ、理想論ではなく人間の理性を信じて生き抜きたい時代です。BBNJ(国家管轄権外区域における海洋生物多様性)の国際的な交渉の場でも活躍される中、編集にご協力いただきました。
2023/07/05
Ocean Newsletter第550号に、清水健太郎様(日本容器包装リサイクル協会プラスチック容器事業部副部長)のご寄稿『海洋ごみになるプラスチックを収集しリサイクルするには』が掲載されました。リサイクルの前段階としてリデュース(プラスチックの生産と利用の削減)が必須なのは言うまでもないのですが、プラごみ対策の重点を東南アジアに!という趣旨です。廃プラ輸出元の一国としても日本には責任があり、見て見ぬ振りではいられません。
2023/06/20
Ocean Newsletter第549号に、浅川賢一様(NPO法人日本水中ロボネット事務局長)のご寄稿『水中ロボット競技会と人材育成』が掲載されました。水中ドローンが一般に普及しつつあり今後が楽しみな分野です。ちょうど6月17日に開催された公開シンポジウム『有人潜水調査船の未来を語る』でも有人と無人のどちらも国産技術を大切に伸ばしていかないとね、という結論になった印象でした。空を飛べず水中呼吸もできない動物がテクノロジーによって3次元的に活動できているのは考えてみれば凄いことです。
2023/06/05
Ocean Newsletter第548号に、担当記事が2本掲載されました。尾崎雅彦先生の「CCSの社会実装に向けた海事・海洋産業の役割あるいは機会」と守容平様の「30by30目標の達成に向けて」です。守様とはパタゴニアの仕事でご一緒したご縁から今回ご寄稿いただけました。当時は環境省ご所属でしたが、現在は林野庁にいらっしゃいます。「30by30」はとても大事な目標です。
2023/06/03-07
海の女性ネットワークの「さかなの日」特設サイトの更新をお手伝いしています。私は最近、「深海と外国の海、その他」のページに2つほどミニコラムを投稿しました。今後も海関連で働く女性たちが少しずつ情報を発信します。ぜひご覧ください。
2023/05/22
ウェブマガジンesse-senseに「氷河の底をのぞいて探る、数百m厚の巨大な氷が流れ出すカラクリ」が掲載されました。グリーンランドの氷が解けたら海面が上がって大変なことになる、という話は巷でも耳にします。その実情を杉山先生が語ってくださいました。温暖化は着々と進行中で北極域は注視すべき状況です。
2023/05/22
Ocean Newsletter第547号に気象研究所の藤井様による「海洋予測のための相乗的な海洋観測網SynObsについて」が掲載されました。国際系の記事は英語の略語が頻発しますが、SynObs(読み方はシンオブス)は海洋科学にとって重要なデータ集めのプロジェクトなので、この略称はしっかり覚えておきたいと思います。
2023/04/27
ウェブマガジンgreenz.jpに「用水路に”桃”を流すと、何がみえてくる?『海ごみを出さない!』と立ち上がった市民たちの『オカヤマどんぶらこリサーチ』とは」が掲載されました。岡山でさまざまなタイプの用水路や水門をご案内いただいて、前向きなプロジェクトメンバーの方々とお話しして、モヤモヤからワクワクが生まれる過程を体験できました。瀬戸内海を囲む4県の「瀬戸内オーシャンズX」が目指す “ゴミのない瀬戸内海” を見届けたいです。
2023/04/20
Ocean Newsletter第545号に筑波大学下田臨海実験センター助教・和田茂樹さんのご寄稿「自然の海洋酸性化海域を利用した海洋生態系の将来予測」が掲載されました。式根島のCO2シープは母校の研究拠点の一つとして久しく気になっていましたが、同センターの土屋さん(過去に「地域と研究をつなぐ臨海・臨湖実験所の技術職員」をご寄稿くださいました)やサークルの後輩S君のご紹介を得て、記事化が実現しました(感謝!)。地球温暖化の「邪悪な双子」である海洋酸性化は要注目のテーマです。
2023/04/06
パタゴニア50周年の記念すべきジャーナルに関わらせていただきました!p22「サンゴに救われるもの」の執筆を担当しました。
サンゴ保全活動のリーダーであり、自然保護活動を通して旧知の安部真理子さんに沖縄・久米島でインタビュー。米国本社に記事内容を送る際には超優秀な翻訳者(長年の友人M)に協力してもらい、取材に同行くださった垂見健吾さんの素晴らしい写真と、有能な編集者のOさんの仕事に支えられて、本日、見事に形になった冊子を手にしました。感無量です。デジタル版もあります。
2023/03/21
「THE WELL-BEING WEEK 2023 心と身体と社会のこれからを考える」のオンライン・プレゼンテーション「海で活躍する女性たちとウェルビーイング」に、海の女性ネットワークの一員として登壇しました。アーカイブ動画
2023/03/20
Ocean Newsletterに、小堀洋美先生(東京都市大学環境学部特別教授)のご寄稿文「市民科学─変革を目指すアプローチと海に関わる事例紹介」が掲載されました!まさに先生が市民科学の実践の場を指揮してくださっていたイベント(二子玉川ライズのビオトープで、アプリ「iNaturalist」を使った生き物探し)でお会いした後、寄稿依頼をして実現した記事です。そのイベントに誘ってくれた元同僚のゆきち(重井ゆきさん。2021年に「ほぼ日」に取材されていました!)に感謝しています。
2023/03/02
武蔵野大学工学部サステナビリティ学科のサイトに、新たにお一人のインタビュー記事が掲載されました。12月27日にご報告したお二人に続き、今回掲載されたのは、株式会社UPDATER(みんな電力)の李さんです。いよいよ来月、同学科が開講します!
2023/02/27
esse-senseに信州大学の手嶋勝弥先生のインタビュー記事「結晶で水を浄化して、暮らしを変える技術を世界へ」が掲載されました。地域の水の価値を守ったり、アフリカの子どもたちを笑顔にしたり。「信大クリスタル」の可能性に心ときめきました。
2023/02/20
Ocean Newsletterに中央大学法学部助教の蓬郷尚代先生のご寄稿文「海洋リテラシー調査票から見えてくる体験活動の効果」が掲載されました。課外授業の「臨海学校」を実施している学校はいまや非常にまれですが、島国日本の海洋リテラシーを上げるためには、かなり大切なことなのではないかと思いました。
2023/02/20
NPO法人OWSの季刊「Ebucheb(エブオブ)」Vol.88が発行されました。念願かなって、原田直宏さん(山口カブトガニ研究懇話会)に「山口県のカブトガニを見つめて30年」をご寄稿いただき掲載することができました。読むたびに、カブトガニに会いに行きたくなります。原田様とご紹介くださった田中克先生、ありがとうございました。「海とぴ」ページには山守瑠奈様さんの『たくましく美しい ウニと共生生物図鑑』の書評を書きました。この本を贈ってくださった向井保子様に感謝です。
2023/02/06
Ocean Newsletterに、浅利美鈴先生(京都大学大学院地球環境学堂准教授)のご寄稿『SDGsネイティブ世代とプラスチック問題』が掲載されました。企画・編集を担当しました。浅利先生のご提案で、大好きな環境漫画家ハイムーン先生(なんと浅利先生の恩師とのこと!)の作品が2つも掲載されることになり、それも嬉しかったです。
2023/01/30
研究者の人生を「なぜ研究者になったのですか?」という発端からお聞きするesse-senseインタビューシリーズの新作が掲載されました。今回は珍しく建築のお話です(信州大学の梅干野先生にご協力いただきました。梅干に野と書いて「ほやの」先生とお読みします)。しまなみ海道の伊予大島に気になっている無人の古民家があり、最後のライターズコメントでは、そのことに触れました。小笠原家は残念ながらほぼ形をとどめていませんが、野間家はまだ保存の可能性が残っています。
2023/01/27
年末に向井宏先生にお声がけいただき「わだつみ 海の生き物情報誌」第5号 (2023.01月発行)に、対馬のサンゴ礁とプラスチックのことなどを投稿させていただきました。続くページで、立川賢一先生の切手コレクションについてもご紹介しています。
2022/12/27
春に武蔵野大学に新設されるサステナビリティ学科のホームページに、前身である環境系の学科の卒業生を代表して、エックス都市研究所の本間さんとパタゴニアの輿石さんの記事が掲載されました。もうお一方お話を伺ったので掲載次第ご報告します。皆さん就職10年以内のやり手の若手でいらっしゃって、活力あふれる楽しいインタビューでした。
2022/12/26
『海洋白書2020』p50でご紹介した「スポGOMI大会」の全国高校生版とも言える「スポGOMI甲子園」の決勝戦にお邪魔してきました。浅草駅近くの隅田川周辺で、35都道府県から集まった代表チームが約1時間ごみ拾いを実施して、量と質でポイントを競い、今年は埼玉県代表の「埼玉県立川口工業高等学校 掃除部C」が優勝しました。会場近くを歩きながら、ほとんどタバコとは縁がないであろう高校生たちが吸い殻を集める姿に申し訳ない気持ちになりました。隅田川の護岸にはプラスチック製のマットが敷かれた場所があり、川沿いの公園にも生分解性かどうか分からないプラスチックシートで根本を覆われている植木がありました。普及啓発によるポイ捨て抑制と並行して、いずれ傷んでマイクロプラスチックになる街中の常設物の素材も見直す必要があると思いました。
2022/12/21
中村理科工業(現ナリカ)時代にお世話になった滝川先生が、海の理科実験についてOcean Newsletterにご寄稿くださいました!企画と編集を担当しました。滝川先生は、身近なものでサイエンスの面白さを体感できる実験を発明する名人です。
Ocean Newsletter「学校教育で海を学ぶ─海洋酸性化などの実験を手がかりに」
2022/12/19
研究者の人生談をミラツクの西村さんが巧みな質問で導き出していくesse-sense(エッセンス)のインタビューシリーズに、新しい記事が掲載されました。ライティングを担当しました。光合成の奥深い世界へ、ちょっと長い記事ですが是非どうぞ〜!
JAMSTEC塚谷先生「生物の仕組みや進化の起源を、光合成の研究から解き明かす」
2022/12/16
読売新聞オンライン「〈変わる海・漁業転換 秋編〉4 進む酸性化 危惧」(これは、じきに読めなくなってしまうリンクかと思いますが……)のサムネ画像が太斎先輩でした! 太斎先輩は南三陸町で相変わらず良い仕事をされています。海の酸性化を見張ることは大事です。
この記事には、Ocean Newsletter第532号(2022.10.5 発行)に「わが国沿岸域の酸性化の現状評価と適応策」をご寄稿くださった小埜様のコメントもあります。Ocean Newsletterにはまもなく、滝川先生にご寄稿をお願いした酸性化関連の話題が再び登場します。また、こちらのページでご報告します!
2022/11/30
海の女性ネットワークの「メンバー雑感」ページに、対馬で見てきた深刻なプラスチックごみのことを書きました。主催のNPO法人OWSの皆様に感謝! 記事内1枚目の写真は私です。
【こちらのページについて】
これまで、「SNSで発信しなければ!」という謎の義務感から、何か仕事が形になるたびに、なるべくFacebookやTwitterで公表するように努めてきました。しかし、その行為をあまり自分で肯定できていなかったし、かなり無理をしていたことを今日ようやく自覚しました(遅い)。そこで今後は、誰にも押しつけずに済む、こちらのページで自由に記録していきます。ここには、大切な方々のご活躍など、自分の仕事以外の関心事も載せます。それぞれ日付を入れて投稿します。上の記事ほど新しいです。
※2022年末頃まで、各種媒体に掲載された担当記事のリンクなどを【媒体名】入りでツイッター(アカウント名:snamako)につくぶやくようにしていました。